東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻 疫学保健学講座 社会予防疫学分野


東京大学大学院
医学系研究科
公共健康医学専攻


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研究室の概要

東京大学の広報誌「淡青」に当研究室の紹介が掲載されました。


1.社会予防疫学分野(教室)とは?

 社会予防疫学教室は、 医学系研究科に公共健康医学専攻(公衆衛生大学院)が新設された際に開設された研究室です。栄養疫学分野を中心に研究を行っています。


2.社会予防疫学とは?

 健康状態や疾患発生を集団内で計量的に把握し、疾患発生のリスクに関係する因子と疾患発生の関係を統計的に分析する学問が疫学です。飲酒・喫煙、栄養や身体活動など古典的な因子に加え、最近は遺伝子やその発現をコントロールする因子や社会経済要因を対象とする疫学研究も盛んになっています。薬物など治療の評価を行うためにも、疾患発生状況などに関する疫学データが必要です。さらに、疫学は、研究方法論を提供するとともに予防保健を実践する実学として、健康科学の中心分野ですが、残念ながらわが国ではその教育体制も研究体制も十分ではありませんでした。

 社会予防疫学は、人間社会で起こっているさまざまな現象(個人の生活習慣も含む)と疾病との関連について疫学的手法を用いて明らかにするとともに、それを疾病予防・疾病コントロールに用いるための具体的な方策を探る学問です。


3.担当科目

 大学院医学系研究科 公共健康医学専攻(専門職学位課程)の選択科目「疫学研究と実践」(夏学期)と「予防保健の実践と評価」(夏休み集中)を担当しています(他研究科・他専攻の方も受講できます)。


4.研究テーマ
 栄養疫学(nutritional epidemiology)
 栄養疫学とは、栄養・食事を中心的テーマとして取り上げる疫学研究の総称です。簡単に言えば、『食べている物や食べ方と健康との関連について疫学的手法を用いて明らかする科学』です。この研究室では、その方法論、つまり、食事調査法(アセスメント法)の理論や方法に関する研究を行ない、自記式食事歴法質問票(DHQ)、簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)といった調査法を開発し、その基礎研究を行なっています。そして、これらの研究成果に基づいて、さまざまな健康問題と食事・食習慣との関連を調べています。

 栄養疫学は、食事を通じて疾病の予防や治療を行なうときに、その科学的根拠を与える重要な学問ですが、日本ではこの分野の研究と教育を専門的に行なう研究室は存在しませんでした。その意味で、この研究室は日本における栄養疫学研究の成果を世界に発信するとともに、世界の栄養疫学研究の成果をまとめ国内に伝える上で、大切な役割を果たしています。


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